風に想いをのせて・・・

風に舞う花のように~第1章~

(´・ω・`)ノチャオ♪
はい、適当に更新し始めましたね(゚∀゚)
まぁ誰も見てはいないと思うんだが気にせず更新しますよヾ(・ω・)ノ



                    [3]

夕飯を終えたイルトは少し外に出て外の空気を吸っていた。
家の中ではルイと母親が夕飯の後片付けをしていた。
時折外に二人の笑い声が聞こえた。
「ルイ幸せそうだな」
そう言いながら自然と笑顔になる自分が、イルトは嫌いではなかった。
「イルト君」
そう呼ばれ振り返ると、ルイの父親がそこにいた。
「今日も冷えるな・・」
「そうですね」
少し白い息を吐きながらイルトはそう答えた。
「イルト君はいつかここを出て行ってしまうのかい?」
ルイの父親はゆっくりそう切り出した。
「そ・・それは・・・」
イルトは答えることが出来なかった。
「いや、いいんだ。君は剣士だろ?いつかはここを出て行くことはわかっている。
だが無理を承知で君に頼みたいことがあるんだ」
「頼みたいこと?」
「ああ、君がここを出るときには、ルイを一緒に連れて行って欲しいんだ」
「え!?」
「あの子ももう十六歳だ、いつまでもこんな田舎にとどめておくことも出来ないだろう。
それに私は、君にならルイを安心してあずけることが出来る。
だから君があの子を守ってあげてくれないだろうか?」
ルイの父親は真剣な眼差しでイルトを見ていた。
「・・・・・・」
しばらくイルトは悩んでいたが答えは決まっていた。
「本当に俺でいいんですか?」
イルトがそう聞くとルイの父親は静かに、でもはっきりと頷いた。
「・・わかりました、もしルイもそれを望むなら・・俺は命にかえてもルイを守ってみせます」
「そうか・・ありがとう・・イルト君」
「いえ、でもどうしていきなりそんな話を?」
イルトがそう聞くと、ルイの父親は少し迷っていたが何かを決意したようにゆっくりと話した。
「ルイは・・私たちの本当の子供ではないのだよ」
「え?」
イルトはその言葉に驚きのあまり一瞬理解することが出来なかった。
そんなこと考えもしなかった、あまりにも自然でとても温かな家庭だったのだから。
「そのことをルイは?」
「まだ・・知らないことだ・・」
「そう・・ですか・・・・」
「だからこそ私は、ルイを幸せにしてあげたい・・・そう心から思うんだよ」
「おじさん・・・俺なんかがルイを幸せに出来るのでしょうか・・・」
「君だから幸せに出来ると私は思っているよ。
私が見込んだ男だ、もっと自信を持ちなさい」
ルイの父親は笑顔でそう言うと、イルトの背中を思い切り叩いた。
バシ!!
「お・・おじさん、痛いですよ~」
「はははすまんすまん、なんか嬉しくなってな」
「もう・・・おじさんは相変わらずですね」
二人はそう言うとお互いに笑いあった。
するとそこに夕飯の片付けが終わったルイがやってきた。
「二人ともそこで何やってるの?もう、二人ともホント子供なんだから~」
笑いながらルイがそう言った。
「いや~今イルト君にルイを嫁にしてもらって欲しいって話をしていたのだよ」
「な!!!」
ルイの顔が一瞬にして真っ赤に染まる。
「パ・・・パパ!!なんて話してるのよ!もう信じられない・・
イルトもこんなバカの言うことなんて気にしなくていいからね!」
ルイは真っ赤な顔で慌ててそう言った。
「パパに向かってバカとはないだろ~、父親として娘の将来はだな~・・」
からかうのが面白いのかルイの父親は笑いながらルイにそんなことを言った。
「しょ・・将来って・・うぅぅ・・・もうパパ!!イ・・・イルトも何笑ってるのよ~・・・
あうぅ・・もうパパなんてどっか行っちゃえ!!」
ルイはそう言うと地面に積もった雪で雪球を作りそれを父親に投げつけた。
「ははは、わかったよ、ルイはそんなにイルト君と二人きりになりたいのか。
そうかそうか、それじゃあ邪魔者は退散退散っと」
そう言いながらルイの父親は笑いながら家の中へと戻っていった。
「ちょ・・パパ!!・・・もう・・」
二人きりになった途端ルイはどうすればいいのかわからずもじもじしていた。
少しの沈黙が流れた後、イルトはルイにこう言った。
「なぁルイ、ちょっと散歩しないか?」
「え?う・うんそうだね」
まだ赤い顔をしながらルイはそう答え、二人は歩き出した。
「ねぇイルト?」
「ん?」
「さっきの話なんだけど・・・・」
「さっき?あぁ・・」
「んっと・・・イルトはパパになんて答えたの?」
ルイは緊張した様子でイルトに聞いてきた。
「なんて答えたと思う?」
イルトは少し悪戯っぽく笑いルイのそう言った。
「え?・・えっと・・・その・・・」
ルイは顔を赤くしながら言葉を濁した。
そんなルイがすごく可愛くて、もっと見たくなったイルトはさらに悪戯っ子の顔で言った。
「えっとね・・・秘密♪」
「あ・・・イルトずるい!!」
「さっきルイもこう言っただろ?」
「あ・・それはその・・そうだけど・・・」
「じゃあさっき何て言ったか話してくれたら俺も言うよ?」
「え!?・・えっと・・・さっきは・・ぅぅぅ」
ルイは少し泣きそうな顔でイルトを見た。
「はははごめんごめん、冗談だよ。ちょっとルイをからかってみたくなって。
あ・・・もしかして怒った?」
「もうイルトなんて知らない!」
そう言うとルイはイルトに背を向けた。
「ご・ごめん・・ホントにごめんルイ・・どうしたら機嫌直してくれる?」
イルトはあたふたしながらそう言うと、突然ルイは笑い出した。
そんなルイを見ながらイルトは訳がわからなくて呆気にとられていた。
「クスクス・・冗談、ホントは怒ってないよ。
お返しにちょっとイルトをからかってみただけ」
「あ・・・ルイ~~もうホントに焦ったんだから・・・」
そう言ってイルトは逃げるルイを追いかけた。
些細なことでも、そんなやり取りがイルトにとってすごく幸せだった。
イルトから逃げていたルイが突然立ち止まると、遠くを眺めながら言った。
「ねぇ見てイルト、ルティエが見える」
「ホントだ・・そっか、ここは山奥だから山の下にあるルティエも見えるんだな」
「街の光がイルミネーションみたいで綺麗・・」
「そうだな・・」
様々な色の光で彩られたルティエ・・・
それはとても美しく、二人は言葉を失っていた。
しばらく二人で遠くに見えるルティエを眺めていると、ルイが静かにイルトに聞いた。
「ねぇイルト?」
「ん?どうしたの?」
「さっきパパとどんな話をしていたの?」
「・・・・・・・」
イルトは一瞬迷ったが、やがてゆっくりと話し出した。
「さっきおじさんに、もしここから出るときはルイも一緒に連れて行って欲しいって頼まれたんだ」
「え?・・・イルト・・ここを出るの?」
「いつかはここを出ないといけないって・・そう思うんだ」
「そうなんだ・・・。ねぇイルトはパパに何て答えたの?」
「それは・・・」
直接言うのが恥ずかしいイルトは少し言葉を濁したが、ルイはイルトの言葉を待った。
「もし・・ルイがそれを望むなら、俺が必ずルイを守るって・・」
イルトの言葉を聞いた途端ルイの顔は真っ赤に染まった。
「え?・・あの・それって・・・・」
イルトは照れながら頭を少しかいてルイにこう言った。
「ルイ、俺がここを離れるときは、もしよかったら・・俺と一緒にきてくれないか?」
「イルト・・・・私でいいの?後悔しない?」
「ああ、俺が守りたいのは・・ルイだから・・」
二人にそれ以上の言葉はいらなかった。
二人がどれほどお互いを大切に想っているのか、どれほど大切な存在なのか・・・・
それを二人は知っていたのだから・・・・・・。

                    [4]

深夜、ふと風が窓を叩く音でイルトは目を覚ました。
隣を見るとルイは気持ちよさそうに眠っていた。
「幸せそうだな」
そう言いながらイルトは寝ているルイの頭を撫でた。
さらさらの髪が指からすり抜ける・・・
頭を撫でる度に安らかな気持ちになる自分がいた。
ふと自分の机の上にある片手剣が目に入った。
傷だらけで倒れても放すことのなかった剣・・・
そして、唯一自分の過去を知っている剣・・・
イルトは片手剣を手に取ると、その重みを確かめるようにそっと鞘から抜いた。
鋭い刀身がその身を表す。
刀身にはイルトの知らない紋章が刻まれていた・・・。
「お前は俺を知っているのか?・・・俺は誰なんだ・・
この紋章は何なんだ・・・教えてくれ・・剣よ・・・」
イルトは剣を眺めそう呟いた。
「イルト・・・・」
その声に驚き振り向くと、ルイがイルトを見つめていた。
「ルイ・・起こしてしまったか、ごめんな」
誤魔化す様にそう言い、イルトは刀身を静かに鞘に収めた。
「ねぇイルト・・・イルトはもし願いが一つ叶うなら・・何になりたい?」
「え?ルイ何を・・・」
いきなりのルイの言葉・・でもその意味がわからずにイルトは一瞬戸惑った。
しかし真剣なルイの眼差しにイルトは冗談ではないことを悟り、静かに言った。
「俺は・・・・・風になりたい・・・」
「風?」
「風は・・遠くのいろんな人の想いを乗せて、遠い遠い大切な誰かへと想いを届けることが出来るから・・・優しく包み込むように想いを運ぶ風が・・俺は好きだから・・だから俺は・・風になりたい・・・」
「そうなんだ・・あのね、私は・・・花になりたいな」
「花に?」
「うん・・・。あのね、花はいろんな人を幸せにしてくれる、大切な人を笑顔にしてくれる・・だから私は・・・花になりたいの・・」
「ルイ・・・」
「だから・・私はイルトのそんな悲しい顔・・・見たくないな・・・。
私は・・笑っているイルトの顔が・・・好きだから・・・」
「ルイ・・・・・」
イルトの目から一筋の涙が零れた。
今まで過去を知らない自分がとても辛かった。
孤独で・・淋しくて・・切なくて・・・
そんなやり場のない想いが自分を苦しめていた。
でもここにはそんな自分をありのまま受け止めてくれる人がいる、支えてくれる人がいる・・・
それが・・・とても嬉しかった。
記憶なんていらない・・・この人さえいてくれれば・・それでいい・・・
そう・・初めてイルトは心から想った。
「そうだね、ありがとうルイ」
そう言って笑ったイルトの顔は、とても自然で・・とても優しかった・・・。
「あっ・・・うん・・やっぱり・・その・・イルトは笑ってるほうが・・カッコイイ・・」
「え?・・・ルイ今何て・・」
「な・・なんでもない・・なんでもないの・・はうぅ・・」
「・・・・・・・そんなルイもかわいいよ」
「え?」
「さぁ~てまだ夜中だし寝ようか、おやすみ~」
イルトはそう言って颯爽とベッドにもぐりこんだ。
「え?え??えええ!?」
「ぐ~ぐ~」
「イ・イルト・・今何て言ったの??ねぇ~??」
「ぐぅ~俺は寝てるから何も聞こえない~」
「うぅぅイルト~」
「ぐぅ~~ぐぅぅ~」
「もう、ずるいんだから・・」
そう言いながらルイはイルトの背中に身を寄せて小さく呟いた。
「どこにも・・・行かないでね・・」
「わかってるよ・・ルイ」
「うん・・信じてる」

                    [5]

「朝か、あれ?ルイはもう起きたのかな?」
そう言ってイルトはベッドから起きた。
「さてと、今日も一日頑張ろうかな」
イルトは着替えを済ますと机の上にある剣を腰に下げ、朝の空気を吸いに外へと出かけた。
「ん~気持ちいい、寒いけど空気は澄んでいるし最高だな~」
朝の澄んだ空気がまだ寝ぼけている体を覚醒へと誘う。
「イルト君おはよう」
「あ、おじさんおはようございます」
「おや?今日の君はいい顔をしているよ。何かを決心したような男らしい顔つきだ。
何か吹っ切れた、そう思わせるいい顔つきだよ」
「そうですか?ありがとうございます」
ところでイルト君・・・重要な話があるのだが・・・」
「ゴク・・・おじさん・・なんですか?」
「私の孫はいつ生まれるのだ?」
「は?」
「いや~だから、孫はいつ生まれるのかと聞いたのだよ♪」
「は?え?ええ!?」
「いやね、朝ルイがイルト君の部屋から出てくるところをみたのだよ。
二人がやっとそういう関係になってくれて私も嬉しいよ♪GJ!!」
そう言ってルイの父親は親指を立てた。
「まさか夜を共にすごして何も無いなんてことはないだろイルト君?」
ルイの父親はニヤニヤしながらイルトにそう言った。
「え?あの・・それは・・その・・」
「まさか何もしなかったのか!?私の娘には女としての魅力がないと!!?
そうなのかイルト君!!!?」
「い・いやあの・・ルイはすごく魅力的で・・っうゎ!そうじゃなくて・・
あの・・そ・その昨日は・・あの・・」
「よし、ルイに直接聞いてみよう!」
「ええ!?おじさん!!?ちょっとま・・」
「な~に?パパ~私のこと呼んだぁ?」
「な・・ルイ!!?(なんてベタなタイミングで現れるんだルイよ・・・
お笑い番組では美味しいが今は素晴らしいほどのBUTタイミングだよ!
このタイミングは素なのかルイ?だとしたらドリ○ターズが黙っていないぞ、きっとルイをスカウトにくるに違いない。そうならばルイはお笑い芸人になってしまう。いやそれはそれで話の流れとしては面白いがこれはラグナロクなのだよ?お笑い芸人になってしまったら話が続かないじゃないか。もうこの話のタイトルも「イルトお笑い芸人への道」とか訳のわからないタイトルになってしまうじゃないか。まてこれは夢だ!きっとそうだ!!
ドラ○もんがもしもボックスで作り出した仮想現実に違いない、そうだそうなんだなドラ○もん!!?きっと起きたら幼馴染が俺を起こしにきて一緒に学校に行くんだろ?
その途中の曲がり角で知らない女の子とぶつかって、でも実はそれは同じクラスの綾波レ○って名前の転校生で驚きの展開っていうのが待っているんだよな?そして・・・・・)」
イルトはもうパニック全開だった。
「お~ルイいいところに♪」
「なぁにパパ?やけに嬉しそうだね♪ってあれ?うわぁ・・イルトが真っ白になってる・・」
「イルト君は気にしなくていいのだよ、それよりルイに聞きたいことがあるのだよ」
「うに?私に??なぁに?」
「ルイ、昨日の夜イルト君は初めてのルイにちゃんと優しくしてくれたか?」
「え?え??えええ!?」
ルイの顔が一気に赤くなる。
「私もルイの父親として、場合によっては孫の名前を考えないといけないだろう?♪」
「ま・・孫!?」
「ルイも赤ちゃんを産むとなるといろいろ準備もしないといけないな♪」
「ああああ・・赤ちゃん!!?」
「ルイも母親になるんだったらもっと料理とか勉強しなきゃね♪」
「な・・な・・ななな・・・」
「結婚式には何を着て行こうかな~、ウエディングドレスはママのがあるから大丈夫だぞ♪」
「ううぅぅぅ・・・・」
「早速ママにも報告をしに行かないと~ふふ~ん♪今夜はパーティーだね♪♪」
・・・・・・・・・プチ!
「ぱ・・・パパのばぁ~かぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
「グハ!」
ルイのホーリーライトがルイの父親に炸裂した。
「馬鹿!最低!!変体!!!」
「ガフ!ゲフ!!ハグァ!!!」
次々と繰り出されるホーリーライトにルイの父親は無残な姿へと変わり果てた。
「る・・ルイ・・ひ・・ヒールを・・」
「ふん!絶対に助けてあげないんだから!!」
「そ・・そんな・・軽いジョークなのに・・・」
「朝から重過ぎるの!!」
ガン!
ルイのとどめの一撃がルイの父親を襲う!
「・・・む・・無念・・」
こうして悪の根は途絶えたのだった・・。
「何この解説!?失礼な!」
ルイに怒られてしまった・・・。
「反省しなさい!!!」
・・・・・・・・はい。
「そういえばイルトは・・・うゎ・・まだ真っ白だし・・・。
イルト?ねぇイルトってば~目を覚ましてよ~~~」
「・・ぅ・・んん・・・(俺を呼ぶ声が・・・パト○ッシュなのか?)」
「イルト~~イルトってば~~~~」
「は!」
「あ、やっと目を覚ました~」
「ち・・違うんだア○カ!誤解だよ、綾波とはただ帰りにたまたま一緒になっただけで・・」
「うに?イルト何言ってるの??」
「え?・・・ルイ?あれ??俺はイルト?あれ?シ○ジじゃなくて??あれ???」
「もう何わけのわからないこと言ってるの?」
「・・・・・・・ナンデモナイデス」
「それよりイルト・・昨日の夜のことパパに話したの?」
「いや・・話してないけど・・・そうだった!!おじさんは!?
あれ?あそこで見るも無残な姿でいるのはおじさん・・・・」
「はは・・あはははは」
「ルイ・・何かしたのか?」
「ん~~ん何もしてない、何もしてないよ?」
「ホントに~?」
「うん、ホントホント♪」
「・・・まぁいいか」
「うんそうそう♪」
「・・・・(しかしおじさんも災難だな・・・・なむ)」
「ねぇイルト?」
「ん?」
「あの・・・昨日は・・その・・・ありが・・と・・う・・」
「あ・・・・うん・・」
「・・・・・・・」
恥ずかしくて二人はうつむいてお互いの顔を見ることができなかった。
照れくさいのか二人の間で沈黙が続く。
でも時折
「・・・うぅ・・ルイ・・・ヒール・・・」
「うるさい!」
ガン!
「グハァ!・・・ガク」
なんて事が繰り返された。

                    [6]

イルトはルイとその母親との三人での昼食を終えると、リビングで食後のコーヒーを飲んでいた。
窓の外を眺めると、そこにはまだルイの父親が見るも無残な姿で転がっていた。
「ねぇイル君?」
「ん?おばさん、どうしたんですか?」
「ええ、実はイル君にお願いがあるの」
「お願い?なんです?」
「実はお米とお砂糖が切れそうなの、だからイル君にお使いを頼みたいんだけどいいかしら?」
「ええもちろん、おばさんの頼みなら喜んで行きますよ」
「ありがとうイル君。それでね、ルティエまでお使いを頼みたいのだけれど・・・
ルイと二人で行ってきてくれないかしら?」
「ルイと二人でですか?ええそれは構いませんが?」
「ホントに!?ありがとうイル君♪」
イルトの言葉を聞くと、ルイの母親は大喜びをした。
「お・・おばさん・・まさか・・・」
「え?ど・・どうしたのイル君?」
イルトの言葉でおばさんは急にそわそわし始めた。
「おじさんと事前に打ち合わせしてるんじゃ・・・」
「え?そ・・そんなことないわよ?さ~洗濯しなきゃ」
「じぃー・・・怪しい・・・」
「ほ・・ほらイル君そんなことしてないでお使いお願いね♪」
「じぃーーーーー」
「さ~洗濯洗濯~、今日はたくさんあって大変だわ~」
そう言いながらルイの母親は逃げるようにどこかへ行ってしまった。
「あの夫婦は・・・・・はぁ・・」
イルトは少しため息をつきながらルイの部屋へと行った。
コンコン。
「は~い、だ~れ~?」
「あ、ルイ俺~」
「イルト?ちょっと待ってね~」
ガチャ。
「お待たせ~、どうしたの?何か用事?」
「ああ、これから一緒にルティエに行かない?」
「ルティエに?どうしたの急に?」
「おばさんにちょっとお使いを頼まれてさ、ルイと一緒に行こうかなって思って」
「イルトと一緒に~?ん~どうしようかなぁ~」
「いや・・嫌なら無理して行かなくてもいいよ、俺一人で行くから・・」
「な~んてね、もちろん行くよ♪ちょっと焦らしてみただけ」
「もぅ・・、そんなことするなら俺一人で行くよ・・」
そう言いイルトはルイに背を向けた。
「わわ、ごめんイルトもうしないから機嫌直して~」
「冗談だよ、ちょっとお返ししてみただけ」
「あ~~もうぅイルトの意地悪~」
「はは、それはお互い様だろ?」
そう言って二人はお互いに笑った。
「それじゃあ俺はルイの準備が終わるまで下で待ってるから」
「うんわかった、急いで仕度するね」
「ゆっくりでいいよ、焦らなくても俺はどこにも行かないから」
「ありがとうイルト、それじゃあ少し待っててね♪」
「うん~」
そう言ってイルトはリビングへと向かった。
「しかし・・おばさんはどこへ行ったのだろう・・・、よくみたら外にいたはずのおじさんも消えてるし・・・・・・・・・・・・はぁ・・」
イルトは深いため息をついた。
「イ~ルト、お待たせ♪」
「あ~ルイ、早かったね」
「うん、その・・この服どうかな・・・?」
「よく似合ってるよ」
「ホントに!?」
「本当に」
「よかったぁ~♪」
ルイは本当に嬉しそうだった。
「さてと、それじゃあ行こうか」
「うん」
そうして外に出る二人。
ルイは笑顔で街の方へと歩き出そうとしていた。
「あれ?ルイ、ワープポータルで行くんじゃないの?」
「え?あ・・・あの・・・えっと・・・そう!あのね、今ブルージェムストーンが切れてるの。だ・・だから一緒に歩いて行こう~」
「あ~それなら大丈夫、俺まだ一つだけ持ってるからこれで歩かなくても行けるよ」
「ええ!?持ってたの!!?あ・・あの・・うぅぅぅ・・・・」
「ほらブルージェムストーン」
「はぅぅ・・・・・ありがと・・・」
「ん?どうしたのルイ?行かないの?」
「にゃうぅぅ・・・・・・・」
「ん~もしかしてルイ体調が悪いの?それなら無理させるわけには・・」
「・・・・・・・・えい♪」
いきなりルイは受け取ったブルージェムストーンを林の中へ投げ捨ててしまった。
「あ~~~、ルイ~あれが最後のブルージェムストーンだったのに、
なんで投げたりするんだよ~」
「だって・・・・・」
「なんかルイさっきから変だよ?やっぱり行きたくなかったの?それなら言ってくれればよかったのに・・・無理させてゴメンな」
「ち・・違うの、あのね・・その・・・イルトと一緒に歩いて行きたかったの・・・」
「え?」
「もっと・・・イルトと二人でいたかったから・・・・ぅぅぅ」
「・・・・・・・・・・・」
「ご・・ごめんね・・・やっぱり怒ったよね・・・」
ぎゅ!
イルトはいきなりルイを抱きしめた。
「え?ええ?イルト?」
「歩いて行きたいなら初めから言ってくれればよかったのに・・・。
でも・・・そんなルイが可愛くて抱きしめたくなった」
「ぅぅぅ・・い・イルト恥ずかしいよ~・・でも・・嬉しい・・かも・・・」
そう言ってルイもイルトの背中に手を回した。
・・・ぎゅ
こうしているとすごく安心する自分がいた。
このまま時間が止まればいい・・二人はそう想った。
っとふとイルトは家の窓を見ると、ルイの両親が親指を立ててこちらを嬉しそうに眺めていた・・・。
「・・・・・・・・ルイ・・もう行こうか・・・」
そう言ってイルトはルイの手を取り歩き出そうとする。
「え?」
そう言ってルイもイルトの視線をたどった。
「あ・・・・・そうだね・・・」
二人はお互いにそれ以上は何も言わずにその場を後にした・・。
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by iruto | 2007-06-16 12:55 | 風に舞う花のように
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