風に想いをのせて・・・

風に舞う花のように~第2章~

(´・ω・`)ノチャオ♪
さくっと更新しますよー。
のんびりな更新でも付き合ってくれてる人感謝です(`・ω・´)



「三段掌!!・・はぁはぁ・・切が・・ない・・わ・・」
「音夢さん飛んで!!」
「!?」
その言葉に反応し音夢は空中へ飛ぶ。
「ダブルストレイフィング!!・・・・はぁはぁ」
放たれた矢が音夢の相手にしていた敵を見事に射抜く。
「ありがとヴァレ!・・ハッ!」
着地と同時にまた音夢が攻撃を続けるが、疲れが出てきた音夢の動きは格段に鈍ってきていた。
そしてそれは音夢だけの話ではなかった。
「ダブル・・痛っ!?」
矢を撃ち続けていたヴァレンスの右手は赤く腫れ上がり、矢を撃つ事も困難となっていた。
「ち・・・倒しても倒してもきりが無い・・・」
そう言ってマキシミリアンが一旦引いてきた。
「さゆ、何故ここにこんな主力並の敵と数がいるのかはわからないがこのままではやられるのはこっちだ。
七のこともあるしここは一旦引こう!」
「ハァハァ・・・・そうねこのままでは分が・・・悪いわ」
「僕もそれが良いと思う」
一旦引いてきた音夢とヴァレンスがそれに賛同した。
「そうだな」
「うん、それがいいと僕も思う」
もとのぶとタラックもそう言った。
「はぁはぁ・・く・・ぅ・・」
「七・・わかった・・・、今からポタを開くから皆それまで時間稼ぎをお願い」
『了解!』
一同がさゆきちを守るように円形に陣取った。
そしてさゆきちがワープポータルを開こうと精神を集中したその時であった、
「そう簡単に逃がしはしないヨ・・・ククク・・」
その言葉と共に上空から稲妻が降り注いだ!
ズドーーーン!!!!
「きゃーーーーーーーーー」
ドサ・・・
「さゆーーーー!!!!!!!!」
マキシミリアンがさゆきちへと駆け寄る。
「さゆ!しっかりしろ!!」
「・・・マキ・・・ごめ・・油断・・し・・」
辛うじて意識は在るものの、さゆきちは話すことさえ困難な状況であった。
「もういい・・話すな」
「・・で・・も・・」
「いいから話すな、さゆはここで休んでろ。
殿、さゆの手当てを頼む」
「ああ」
「俺は・・奴を討つ!!」
そう言ってマキシミリアンは立ち上がると、敵の中心のからやや上空を睨み付けた。
キッ!
「許さねぇ・・・よくもさゆを・・そこにいるんだろ!!?隠れてないで出て来やがれ!!!!」
マキシミリアンは槍を構え上空目掛けそれを放った・・スピアブーメランである。
「・・・・ククククク」
見えない何かが槍を弾き返す。
「甘い!ピアース!!」
マキシミリアンは弾き返された槍を空中で受け取ると同時にピアースを繰り出した。
ガッガッガ!
上中下と三連続で突き出した攻撃全てに手ごたえを感じた。
中型や小型の敵なら全てに手ごたえがあるはずは無い・・敵は大型の敵だ。
「く・・・・」
「茶番は終わりだ・・・姿を現しやがれ!!!」
「・・・このワタシに傷を負わせるとは・・・油断したヨ・・・」
その言葉と共に声の主が姿を現した。
「な!?」
目の前に現れたその姿にマキシミリアンは緊張が走った。
「お・・・お前は・・・」
闇に染まったマントを身に纏い、禍々しいオーラと共に宙に浮かぶその姿にイルトは見覚えがあった。
いや・・・忘れるはずがなかった・・・・
それは・・そう・・・八年前のあの日・・・・
ルイを・・・大切な人を失ったあの日の記憶・・・・
「ダークイリュージョン!!!」
「ククク・・これでもクラエ・・・」
辺りに無数のライトニングボルトが降り注ぐ!!
ズドドドドドド!!!!
「まずい皆避けろ!!!」
咄嗟にマキシミリアンがそう叫んだが一瞬遅かった。
『うあああぁぁぁぁぁ!!!!』
逃げ遅れたヴァレンスとタラックにライトニングボルトが直撃した!
「ヴァレ!タラ!」
もとのぶが急いで駆け寄りヒールをかける。
「ごめんのぶ兄・・・」
「う・・・・」
直撃を受けたタラックとヴァレンスは身体が痙攣しとても動ける状態ではなかった。
「よくも皆を!!」
音夢がダークイリュージョン目掛け指弾を放ったが、ダークイリュージョンは自分の目の前に無数の不死者を呼び出しそれを盾にした。
「無駄ダ」
「くぅ・・」
音夢は悔しそうに下唇を噛みしめた。
「そうか・・お前が不死者を召喚していたのか、道理で減らないわけだ・・・・。
だが、お前を倒しさえすれば!!!」
「このワタシを倒せればナ・・・ククク。
その戦力でこのワタシを簡単に倒せると思うなヨ・・・ヒヒ・・」
そう言ってダークイリュージョンは更に不死者を呼び出した。
「チッ・・」
奴の言った言葉は意味はマキシミリアンがよくわかっていた。
今まともに戦えるのはマキシミリアンと音夢だけ、そしてこの二人だけでこの数の不死者を突破しダークイリュージョンを倒すことなど到底出来るはずもない事だと言う事実を。
「さぁ・・どうせ死ぬならワタシを楽しませてから死んでクレヨ・・・ククククク」
「楽しませるだと?」
その言葉にあの日の怒りが再びイルトの中で甦った。
脳裏に雪の上に横たわるルイの姿が甦る。
「あの時もそうだった・・・・キサマは・・何処まで・・・何処まで命を弄べば気がすむんだ!!!!!」
イルトがその言葉に我を忘れダークイリュージョンへ向け突進した。
「止せイルト!戻れ!!」
しかしその言葉もイルトに届くことなく、敵と交戦中のマキシミリアンの脇をすり抜けていった。
「ちっ・・・邪魔なゴミメ・・・」
「!?」
イルトの拳が空を切る。
「目障りダ」
そう言ってダークイリュージョンはイルトの後方へと回りこみ腕を前に突き出すと、魔力で衝撃波を起しイルトを吹き飛ばした。
「うわぁぁぁぁぁ!!」
ズザザザザ・・・
吹き飛ばされたイルトはそのままの勢いで地面を転がった。
「お前に用はナイ、死ネ」
そしてダークイリュージョンは地面を転がるイルト目掛け闇の閃光を放った。
「やばいぞイルト!!!!かわせぇぇぇぇぇーーー!!!!!!!!」
放たれた矢のように鋭い闇の閃光がイルトを襲う。
「!!?」
「っ危ない!!」
ドンッ!!
「え?」
・・・・・・・・・ザシュッ!!!
「ち・・・外したカ・・・だがまぁいい・・・ククク」
ドサッ・・・
イルトは一瞬何が起こったのかわからなかった。
ただ自分は無傷でその隣には・・・・。

「ナイルゥゥゥゥゥーーーーーー!!!!!!!!!」
イルトはすぐさまナイルを抱きかかえた。
「・・・・ぅ・・・」
「どうして・・どうしてこんなことを・・・」
「ぅ・・イルト・・?」
(「イルト」)
「っ!?」
一瞬ナイルが八年前のあの日のルイと重なった・・・。
「イルト・・・良かった・・」
閃光によって貫かれたナイルの腹部からは夥しい量の血が噴出していた。
「何故俺を庇ったりなんか・・・」
涙がイルトの頬を伝った。
ナイルが咄嗟に押してくれなかったら自分は間違いなく殺られていただろう・・・・。
でも、こんな結果はイルトは望んではいなかった。
こんな結果になるくらいなら自分が・・・。
「・・・ねぇ・・イルトは・・今の自分が・・・好き?」
「え?ナイル何を言って・・・」
「・・今のイルトは・・・過去しか・・見て・・ないから・・」
「・・・そ・・れは・・・・」
「いつも・・どこか淋しそうだった・・・。
ずっと自分を責めて続けて・・・後悔して・・・。
本当は笑って欲しかった・・・・、表面でじゃ・・なくて・・・心から・・・笑って欲しかった・・・ゲホッゲホッ・・」
「大丈夫かナイル!?もういい、話すな・・・」
「剣を抜けなくたって・・・戦えなくたって・・・いい・・よ・・・だから・・イルトは・・イルトでいて欲しい・・・。
昔のイルトは知らないけど・・・私は・・今の・・イルトの事が・・・・・好き・・・だから・・・・・ハァハァ・・」
「ナイル・・」
「・・・傑作だナ・・ダガもういい、早くその死に損ないを片付けてくれないカ・・目障りでナ・・・ククク」
「何だと!!!?キサマ・・・」
イルトの表情が怒りに染まる。
「や・・めて・・・お願い・・・イルトのそんな顔・・・見たくないの・・・」
「っ!?」
「お願い・・自分を・・見失わない・・で・・・」
「・・・・・・・」
自分を見失わないで・・・・
ナイルの言葉が、心の奥で閉ざしていたあの日の想いを呼び覚ます。
(「ねぇイルト・・・イルトはもし願いがひとつ叶うなら・・何になりたい?」)
「(ルイ・・俺は・・・・・・・・・)」
「大丈夫!!?」
前線で敵と戦っていた音夢が駆け寄ってきた。
「酷い傷・・早く治療をしなきゃ命が危ないわ・・・」
「音夢さんお願いします・・ナイルを・・・・」
「わかってるわ、でもこの傷ではヒールをかけ続けなければ・・・・。
マキ一人ではいつまで耐えられるか・・・・それに殿も・・」
音夢が見た視線の先には必死で敵と戦うマキシミリアンの姿があった。
「くそぉぉお前らの好きにさせるかよ!!!」
そしてその後方では必死に怪我の治療をするもとのぶの姿があった。
「タラ、ヴァレしっかりしろ!!さゆ!!くそ・・・死なせない・・死なせるもんか!!」
「(皆が必死で戦っている、守りたいものを必死に守っている・・・それなのに俺は・・・)」
今自分が出来ること・・・今自分がやらなければいけないこと・・・それは・・・
イルトはゆっくりと立ち上がった。
「・・・俺行きます」
「え?でもあなたまだ・・・・」
「イルト・・・」
「ナイル・・・必ず守って見せる」
そしてゆっくりと剣に手をかけた。
「っ!」
激しい頭痛と吐き気がイルトを襲う。
「(守・・るんだ・・・もう・・あんな思いは・・・)」
剣を握る手に更に力を込める。
それと同時に頭に今までにない激痛が走り、そして頭の中にある声が聞こえた。
(どうして剣を抜こうとするの?)
「!?」
その瞬間イルトの中で時間が止まり、目の前にまるで映画を上映するかの様にある光景が広がった。
「(これは・・・)」
そこには人形の様に冷たく横たわる一人の少女と、それを悲しく抱きかかえる一人の少年がいた。
「(これはあの日の・・・)」
(どうして剣を抜こうとするの?)
「(!?)」
少女を抱え俯く少年が消えそうな声でそう問いかけた。
「(それは・・・)」
(これがあの日起こった現実だよ)
「(・・・・・)」
(君はあの日何も守れなかった。
大切な場所、大切な家族、そして大切な人を・・・)
「(わかってる・・・そんなこと・・・・)」
(じゃあどうして目を逸らすの?)
「(・・・・)」
(これが君が目を逸らしてきた現実だよ)
「(・・・・・わかってた・・、ずっとわかってた・・・。
想いだけでは何も守れないことを・・・。
あの時俺にもっと力があればルイを守ることが出来た・・・。
俺に力があれば・・・。
でも、それを認めてしまうのが怖かった・・ずっと・・・。
)」
(・・・・・)
「(そして現実から目を逸らして・・・逃げ道を作って弱い自分を必死に庇っていた・・・)」
(剣が抜けなければ言い訳が出来る、自分を正当化出来る)
「(そうだな、そうやって俺は全てから逃げていた)」
(それなのにどうして剣を抜こうとするの?)
「(守りたいんだ・・・皆の笑顔を・・・)」
(どうして?)
「(・・・やっとわかったんだ、あの日どうしてルイが笑ったのか。
ルイは最後の最後まで自分を見失わなかった。
誰かを笑顔にしたい、悲しみを幸せに変えたい、その想いを最後まで見失わなかった。
そして俺にそれを伝えようとした。
なのに俺は怒りと悲しみ、そして復讐で自分を見失っていた・・・)」
(・・・・・)
「(だから力が欲しい、自分を見失うことなく・・想いを守る力を)」
(・・・いいの?剣を抜けばもう逃げられないよ?また失ったらもう二度と立ち直れないかもしれないよ?)
「(それでも俺は・・・守りたい。
俺の願いは、ルイの想いを世界中の人に伝えることだから)」
(・・・そっか・・)
「(ありがとな、今まで弱い俺を庇ってくれて。
きっと俺の弱さが君を作り出してしまったのだから。
でも・・もうそれもお終いだ。
俺は自分の力で歩いてみせる、そして自分の力で守ってみせる。
ナイルがそれに気づかせてくれた、そして教えてくれた。
自分が本当に見失っていたことは何なのかを。
だから俺はもう迷わない)」
(・・・もう絶対に見失わないでね?)
「(約束する)」
(うん・・・・)
「(俺は力が全てだとは思わない、でも想いだけでも守れない・・・だから俺に想いを守る力を貸してくれ)」
(うん・・絶対に忘れないでね・・・)
「(わかってる)」
(あの日の想いを・・・)
「(あの日の願いを・・・)」
ギュッ!
剣を握る手に力がこもる・・・・。
「もう誰も・・・誰も傷つけさせない!!」
イルトは全てを断ち切るように剣を鞘から抜いた。
両手にその剣の重みが加わる。
「重いな・・・これが守る重さ・・・・」
今まで逃げ続けていたもの・・・それが今、自分の両手にあった。
「わかってる、もう逃げたりしないから」
イルトは誰かに伝えるようにそう呟いた。
そして二度と見失わないように強く剣を強く握り締めた。
「音夢さん、ナイルをお願いします」
そう言ってイルトは前線へ向け地面を蹴った。
「イルト!」
そう言ってもとのぶは前線に向かうイルトにブレッシング、速度増加、アスペルシオをかけた。
さゆきちとタラック、そしてヴァレンスの傷を治すだけで大変な中でもとのぶは支援をかけてくれたのだ。
「ありがとう!」
「ああ」
もとのぶは『全ての想いをぶつけろ』と言う意味を込め頷きそう言った。
イルトもそれに応えた。
「これを使うのは実戦では初めてか」
そう言ってイルトは走りながら全身の魔力を高め、それを一気に開放した。
「・・・ハァァ!」
全身から発せられた魔力によってイルトが黄色いオーラに包まれた。
魔力によって剣速を劇的に早めるスキル、ツーハンドクイッケンである。
そしてイルトは魔力を練りながら剣を持つ手に力を込めた。
「マキ!右に避けて!」
「!?」
その言葉にマキシミリアンは咄嗟にインデュアを使い右へと移動した。
イルトは剣に炎を宿らせ、敵へと向け渾身の力でそれを振るった!
「ボーリングバッシュ!!!」
ズバシュッ!!!
発生した爆発は次々に連鎖し、その場にいた全ての不死者を巻き込み吹き飛ばした。
ボーリングバッシュ・・それは騎士最強の範囲攻撃であり、ツーハンドクイッケン、バッシュ、オートカウンター、マグナムブレイクを組み合わせて使う超高速複合剣技。
一撃目でマグナムブレイクの爆炎を敵の体内に叩き込み、爆発する前に繰り出す二撃目で敵を吹き飛ばし他の敵にぶつけ爆発させる、上手く敵にぶつける事が出来れば連鎖が起こりさらに敵を巻き込むことが可能となる。
これを成功させるにはツーハンドクイッケンによって剣速を高めた上でバッシュにマグナムブレイクを組み合わせ、そしてオートカウンターの一瞬で敵の座標と行動を計算し正確に急所を捉え敵を目標へと吹き飛ばす力が必要なのである。
これらのどれか一つでも欠ければ失敗し、爆発は起こらずにただ敵が吹き飛ぶだけで終わってしまう諸刃の剣技。
「まだだ!」
イルトはさらにボーリングバッシュを繰り出した。
ズバシュッ!!
連続で繰り出されたボーリングバッシュに巻き込まれた不死者達は跡形もなく粉砕した。
「イルト・・・お前・・・」
間近でみたボーリングバッシュにマキシミリアンは驚いていた。
それもそうだろう、槍が主流となりつつある今騎士の中でもボーリングバッシュを扱えるのはごく一部しかいないのだから。
しかし今は戦闘中であることを思い出しすぐさまマキシミリアンは頭を切り替え、そしてイルトの隣に立つと互いに背を向ける形で陣形を取った。
「イルト、これを使え」
そう言ってマキシミリアンはイルトにバーサクポーションを渡した。
「さんきゅー」
イルトは渡されたバーサクポーションの瓶の蓋を外すと、それを一気に飲み干した。
全身に力が漲り一時的に身体が軽くなる。
「イルト、お前とこうして組むのは八年ぶりだな」
「そうだな」
「だが懐かしがってる暇もない。
俺が右でお前が左、いけるか?」
「やるしかないだろ?」
「だな、行くぜ!」
「ああ!!」
その言葉と共に二人が同時に動く。
「いい加減お前らの相手も飽きたんだよ!!!」
マキシミリアンはレイス、イビルドルイド、カーリッツバーグはピアースで殲滅しながら他はブランディッシュスピアで一掃する。
「これ以上やらせはしない!!」
イルトは剣で敵を攻撃しながらオートカウンターで敵の攻撃を受け流し、バッシュ
で敵を殲滅し、隙を見てボーリングバッシュで敵を一掃した。
「イルト危ない!」
オートカウンターで受け流しきれなかった敵をマキシミリアンがスピアスタブで吹き飛ばす。
「マキ右!・・ちぃ」
スピアスタブで隙の出来たマキシミリアンを攻撃しようとしていた敵をチャージアタックで一瞬にして詰め寄り吹き飛ばす。
そしてまた互いに背中を合わせ元の陣形に戻った。
「これでようやく半分か・・・」
「このままじゃ埒が明かない、一気に叩こう」
「だな」
「マキ、俺の動きに合わせられるか?」
「俺を誰だと思ってる?」
「変態」
「ちょ・・お前・・・」
「行くぜ!」
「ちょ・・おま・・ったくよぉ!」
合図と共にマキシミリアンがピアースで地面をつき土煙を巻き起こす。
「グアァ!?」
いきなり消えた視界に不死者達は目標を見失った。
それに合わせイルトはチュージアタックを応用し敵に一気に詰め寄り先制のボーリングバッシュを繰り出した。
ズバシュッ!!!
目標を失うと同時に土煙の中から突然現れたイルトに不死者たちは反応出来るはずも無かった。
『グォゥ・・・』
爆発は直線状に連鎖し無防備のままその攻撃を受けた不死者達はその場に崩れ落ちた。
それにより敵陣に僅かな隙間が生じる。
イルトはこれを狙っていたのだ。
その隙間を利用しイルトは敵陣の中央へと切れ込こんだ。
無謀とも思える突撃、しかしイルトには考えがあった。
「はぁぁぁ!」
イルトは無数に繰り出される攻撃を両手剣で受け流しながら全ての敵の注意を自分へと向けさせ一箇所へと誘導した。
キンッキンッキンッキンッキンッ!!
敵の攻撃を剣で受け流す際に出る金属音が旋律となるほどにその場に激しく響き渡る。
「く・・・」
いくら防御に専念しパリイングとオートカウンターで敵の攻撃を受け流しているとは言えその数には限界がある、数十にもなる攻撃を全て受け流すことは出来ず着実にイルトへのダメージは蓄積されていく。
「(まだだ・・もう少し!)」
懸命に敵の攻撃に耐えながらある瞬間を待っていた。
そう、全ての敵が一箇所に集まるその瞬間を。
「イルト今だ、飛べ!」
「!」
イルトは背後から聞こえたその声を合図に目の前のレイスの攻撃を受け流し、それを踏み台に上空へと一気に跳躍した。
「ブランディッシュスピア!!!」
イルトの背後から繰り出されたその衝撃波は一箇所へと集められた全ての敵を飲み込んだ。
「マキ!」
「わかってる!」
イルトは上空で、マキシミリアンは地上でお互いに魔力を練った。
『マグナムブレイク!!』 
イルトの着地を合図にお互いが敵へマグナムブレイクを放つ、しかしそれで終わらないことを二人はわかっていた。
マグナムブレイクの動作そのままにお互い身体を一回転させ最後の攻撃へと繋げた。
「ボーリングバッシュ!」「ブランディッシュスピア!」
ズザッシュッ!!!!!
衝撃波が爆発を更に拡大させる。
その威力は通常の比ではなく、その場にいた全ての敵を巻き込み存在そのものを完全に消し去った。
「これで」
「全部片付いたな」
そう言って周りを見た二人の視界に映ったのはこの戦いの元凶、ダークイリュージョンだけだった。
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by iruto | 2008-11-11 10:46 | 風に舞う花のように
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